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士用とは、詳しくは士夫の作用をいい、力強い人の働きをいう。力強い人によって種々に事業が成就されることに瞼えて士用果という。<br> | 士用とは、詳しくは士夫の作用をいい、力強い人の働きをいう。力強い人によって種々に事業が成就されることに瞼えて士用果という。<br> | ||
具体的には、たとえば、農業によって穀物を得る、商業によって利益を得る、など世俗の仕事の成果をいう。六因のなかの[[くういん|倶有因]]と[[そうおういん|相応因]]とによってもたらされる果。⇒[[ろくいん|六因]] | 具体的には、たとえば、農業によって穀物を得る、商業によって利益を得る、など世俗の仕事の成果をいう。六因のなかの[[くういん|倶有因]]と[[そうおういん|相応因]]とによってもたらされる果。⇒[[ろくいん|六因]] |
2019年2月4日 (月) 08:23時点における版
士用果
puruṣa-kāra-phala (S)
5つの果五果(異熟果・等流果・離繋果・士用果・増上果)の一つ。
士用とは、詳しくは士夫の作用をいい、力強い人の働きをいう。力強い人によって種々に事業が成就されることに瞼えて士用果という。
具体的には、たとえば、農業によって穀物を得る、商業によって利益を得る、など世俗の仕事の成果をいう。六因のなかの倶有因と相応因とによってもたらされる果。⇒六因
士用果者、謂、道所牽、倶有、解脱、所修及断。〔『倶舎』17、T29-91a〕
諸有一類於2現法中1。依2-止隨一工巧業處1起2士夫用1。所謂農作商賈事。王書畫算數占卜等事。由レ此成-2辦諸稼穡等財利等果1是。名2士用果1。〔『瑜伽論』38、T30-502b〕
果有五種。(中略)四者士用。謂、諸作者、仮諸作具、所辮事業。〔『成唯識論』8、T31-42a~b〕