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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

 
(貪欲)
 
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raaga रग (skt.)
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<big>rāga</big> राग (S)
  
財物などをむさぼり求め、飽くことのないこと。単に「貪」ともいう。<br>
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 財物などをむさぼり求め、飽くことのないこと。単に「貪」ともいう。<br>
[[ぼんのう|煩悩]]の中でも最も強いものであるから、[[さんどく|三毒]]([[さんふぜんこん|三不善根]])の一つ、あるいは六[[こんぽんぼんのう|根本煩悩]]の一つに数えられる。<br>
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 [[ぼんのう|煩悩]]の中でも最も強いものであるから、諸悪の根源と考えられる[[さんどく|三毒]]([[さんふぜんこん|三不善根]])の一つ、あるいは六[[こんぽんぼんのう|根本煩悩]]の一つに数えられる。<br>
なお[[よくかい|欲界]]にある貪欲を「欲貪」といい、[[しきかい|色界]]・[[むしきかい|無色界]](上二界ともいう)にある貪欲を「有貪」という。
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 なお[[よくかい|欲界]]にある貪欲を「欲貪」といい、[[しきかい|色界]]・[[むしきかい|無色界]](上二界ともいう)にある貪欲を「有貪」という。
  
ちなみに、漢語としての「貪欲(どんよく)」も同じ意味で、『戦国策』(趙策)をはじめ古典に用例が多い。
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 望ましいものを己がものにしようとすることで、快感にもとづく行為の原動力と見てよいであろう。一般には、欲求・欲望・願望などのことをいう。
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:ちなみに、漢語としての「貪欲(どんよく)」も同じ意味で、『戦国策』(趙策)をはじめ古典に用例が多い。

2024年7月22日 (月) 10:21時点における最新版

貪欲

rāga राग (S)

 財物などをむさぼり求め、飽くことのないこと。単に「貪」ともいう。
 煩悩の中でも最も強いものであるから、諸悪の根源と考えられる三毒(三不善根)の一つ、あるいは六根本煩悩の一つに数えられる。
 なお欲界にある貪欲を「欲貪」といい、色界無色界(上二界ともいう)にある貪欲を「有貪」という。

 望ましいものを己がものにしようとすることで、快感にもとづく行為の原動力と見てよいであろう。一般には、欲求・欲望・願望などのことをいう。

ちなみに、漢語としての「貪欲(どんよく)」も同じ意味で、『戦国策』(趙策)をはじめ古典に用例が多い。