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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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<big>prātimokṣa प्रातिमोक्ष</big> (S) [[はらだいもくしゃ|波羅提木叉]]と音写され、「別々解脱」「別解脱律儀」と漢訳される。
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 [[はらだいもくしゃ|波羅提木叉]]と音写され、「別々解脱」「別解脱律儀」と漢訳される。
  
 
 原初的にはすこぶる簡単な徳目であったが、教団発展にともなって、[[ふさつ|布薩]]の場で自省のために唱えるのを目的に編集された、主には[[げ|偈]]文となっている。
 
 原初的にはすこぶる簡単な徳目であったが、教団発展にともなって、[[ふさつ|布薩]]の場で自省のために唱えるのを目的に編集された、主には[[げ|偈]]文となっている。
  
 
 [[びく|比丘]]・[[びくに|比丘尼]]の持する戒条を列記したものであるが、後に[[ざいけ|在家]][[ごかい|五戒]]に始まる種々の[[ごんかい|禁戒]]も[[しちしゅ|七衆]]の'''別解脱律儀'''、すなわち'''波羅提木叉'''と称するようになった。さらに『[[ぼんもうきょう|梵網経]]』の[[じゅうじゅうきん|十重禁]]なども'''戒本'''と呼ばれている。
 
 [[びく|比丘]]・[[びくに|比丘尼]]の持する戒条を列記したものであるが、後に[[ざいけ|在家]][[ごかい|五戒]]に始まる種々の[[ごんかい|禁戒]]も[[しちしゅ|七衆]]の'''別解脱律儀'''、すなわち'''波羅提木叉'''と称するようになった。さらに『[[ぼんもうきょう|梵網経]]』の[[じゅうじゅうきん|十重禁]]なども'''戒本'''と呼ばれている。

2024年3月24日 (日) 11:09時点における版

戒本

prātimokṣa प्रातिमोक्ष (S):pāṭimokkha पाटिमोक्ख (P)

 波羅提木叉と音写され、「別々解脱」「別解脱律儀」と漢訳される。

 原初的にはすこぶる簡単な徳目であったが、教団発展にともなって、布薩の場で自省のために唱えるのを目的に編集された、主には文となっている。

 比丘比丘尼の持する戒条を列記したものであるが、後に在家五戒に始まる種々の禁戒七衆別解脱律儀、すなわち波羅提木叉と称するようになった。さらに『梵網経』の十重禁なども戒本と呼ばれている。