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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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=安慧=
 
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sthiramati スティラマティ (470?-550?)
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sthiramati スティラマティ (510年―570年ころ)
  
 南インド出身の仏教学者。[[ゆいしき|唯識]]派に属す。その説は、唯識派の古い説に属し、[[ごほう|護法]]と同時代の人とされている。
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 南インド出身の大乗仏教[[ゆがぎょうは|瑜伽行派]]の学僧。[[ゆいしき|唯識]]派に属す。その説は、唯識派の古い説に属し、[[ごほう|護法]]と同時代の人とされている。
  
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 西インドのバラビー地方(現グジャラート州内)において、同地のグハセーナ王(在位558~566)の時代に活躍した。師の[[とくえ|徳慧]](グナマティ)と並び称される。[[げんじょう|玄奘]]の『[[だいとうさいいきき|大唐西域記]]』には[[けんね|堅慧]]と記されている。
[510―570ころ]
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インド大乗仏教瑜伽行(ゆがぎょう)派の学僧。サンスクリット名はスティラマティSthiramati。西インドのバラビー地方(現グジャラート州内)において、同地のグハセーナ王(在位558~566)の時代に活躍した。先輩(あるいは師)の徳慧(とくえ)(グナマティ)と並び称される。玄奘(げんじょう)の『大唐西域記』には堅慧(けんね)と記されている。世親(せしん)の『唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ)』ほか多くの論典の註釈(ちゅうしゃく)を書いた。現存するものは漢訳に『阿毘達磨雑集論(あびだつまぞうしゅうろん)』『大乗廣五蘊論(だいじょうこうごうんろん)』『大乗中観釈論(ちゅうがんしゃくろん)』『倶舎論実義疏(くしゃろんじつぎそ)』(断簡)、梵(ぼん)本(およびチベット訳)に『三十頌釈』『中辺分別論釈疏(ちゅうへんふんべつろんしゃくそ)』があり、そのほかチベット訳に『荘厳経論註疏(しょうごんきょうろんちゅうそ)』などがある。また『成唯識論(じょうゆいしきろん)』にはその学説(識の一分説)などが紹介されている。
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==著作==
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===著作===
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* [[ゆいしきさんじゅうじゅ|唯識三十頌]]に対する註
 
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* [[ちゅうべんふんべつろん|中弁分別論]]に対する註
 
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* [[くしゃろん|倶舎論]]実義疏
 
* [[くしゃろん|倶舎論]]実義疏
 
* 大乗[[ちゅうがん|中観]]釈論
 
* 大乗[[ちゅうがん|中観]]釈論
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* 阿毘達磨雑集論
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* 大乗廣五蘊論

2007年12月31日 (月) 20:00時点における版

安慧

sthiramati スティラマティ (510年―570年ころ)

 南インド出身の大乗仏教瑜伽行派の学僧。唯識派に属す。その説は、唯識派の古い説に属し、護法と同時代の人とされている。

 西インドのバラビー地方(現グジャラート州内)において、同地のグハセーナ王(在位558~566)の時代に活躍した。師の徳慧(グナマティ)と並び称される。玄奘の『大唐西域記』には堅慧と記されている。

著作