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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
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2017年5月9日 (火) 11:45時点における最新版
貪
lobha,rāga (S)
好ましい対象に対する強い執着、激しい欲求、むさぼりのこと。また、それを起こさせる心理作用。
なお、愛(tṛṣṇā,taṇhā)、貪愛も同様の意味をもつ。
「貪」は、好ましくない対象に対する反感・嫌悪の心理作用である「瞋」(dveṣa)、および仏教の正しい道理についての無知である「癡」(moha)と共に、「三毒」「三不善根」などと呼ばれ、衆生を迷わせる最も根本的な煩悩とされる。
貪起こる時の如き…応(まさ)に此の念を作(な)すべし 〔勧心往生論〕