見道
darśana-mārga (S)
修行の階梯である三道の一つ。くわしくは「見諦道」といい、無漏の智慧によって四聖諦(ししょうたい)(四諦)を明確に観察する位のこと。
この位において、思想的な煩悩(見惑)が断ぜられ、聖者の位に就くことが可能になるので、凡夫性を離れるという意味で「離生(りしょう)」といい、また邪性のない涅槃に向う聖道という意味で「正性(しょうしょう)」とも言われる。
修道、無学道と進展する三道の最初であり、また、修道とともに修学の必要な位(有学道)とされる。
大乗仏教では見道位を菩薩地の初地(五十二位の十地の第一)にあてる。