ひぞうほうやく
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秘蔵宝鑰
3巻 平安初期真言宗開祖空海(弘法大師)の著作 天長(824-834)の勅撰書
『十住心論』(10巻)の長い引用文を省き、重要な文を加筆したもの。
十住心の思想を説いたもの。人の心を最低の悪い心から最高の悟りの心までを10段階に分け、それを世間三つの住心(第一、二、三)、小乗の二乗の住心(第四、五)、さらに大乗の法相・三論・天台・華厳の住心(第六、七、八、九)、最後に最高の真言宗の第十秘密荘厳(ひみつしょうごん)住心に至るとし、これを菩提心の展開の順序とし、また第一住心から第九住心までを顕教とし、第十住心を密教として、十住心の教相判釈を説く。
- 古来多くの人々に解読され、注釈書が多い。