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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

(光明真言)
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 「oṃ amogha vairocana mahāmudra maṇipadma jvāla(M) pravartaya hūṃ」サンスクリット原文
 
 「oṃ amogha vairocana mahāmudra maṇipadma jvāla(M) pravartaya hūṃ」サンスクリット原文
  
 これは[[ちゅうそん|中尊]][[びるしゃな|毘盧遮那]](vairocana [[だいにちにょらい|大日如来]])とそれを囲む四仏、すなわち北方・不空成就(ふくうじょうじゅ)如来(amogha=amoghasiddhi 不空)、東方・[[あしゅく|阿閦]]如来(mahāmudra 大印)、南方・宝生(ほうしょう)如来(maNi [[まに|摩尼]]=宝族)、西方・[[あみだ|阿弥陀]]如来(padma [[れんげ|蓮華]]族)の総体としての[[ほっしん|法身]]大日如来への呼びかけと解しうる。あるいはこれをさらに[[たんとら|タントラ]]風に解釈して<br>
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 これは[[ちゅうそん|中尊]][[びるしゃな|毘盧遮那]](vairocana [[だいにちにょらい|大日如来]])とそれを囲む四仏、すなわち北方・不空成就(ふくうじょうじゅ)如来(amogha=amoghasiddhi 不空)、東方・[[あしゅく|阿閦]]如来(mahāmudra 大印)、南方・宝生(ほうしょう)如来(maṇi [[まに|摩尼]]=宝族)、西方・[[あみだ|阿弥陀]]如来(padma [[れんげ|蓮華]]族)の総体としての[[ほっしん|法身]]大日如来への呼びかけと解しうる。あるいはこれをさらに[[たんとら|タントラ]]風に解釈して<br>
 
「オーム、不空なる者よ、ヴァイローチャナよ、大印を擁する者よ、摩尼と蓮華の結合状態にある者よ、光焔を放て、フーム」という意味にとることも充分に可能である.
 
「オーム、不空なる者よ、ヴァイローチャナよ、大印を擁する者よ、摩尼と蓮華の結合状態にある者よ、光焔を放て、フーム」という意味にとることも充分に可能である.
  
 
 「不空大灌頂光真言(ふくうだいかんじょうこうしんごん)」、略して「光言(こうごん)」ともいう。[[しんごんしゅう|真言宗]]で最も重要視される[[しんごん|真言]]で、[[ぼだいるし|菩提流志]]訳の『不空羂索神変(ふくうけんじゃくじんべん)真言経』、[[ふくう|不空]]訳の『不空羂索毘盧遮那仏大灌頂(びるしゃなぶつだいかんじょう)光真言』などを典拠とし、無量の福徳があり、二、三あるいは七遍を誦(じゅ)すればよく一切の_罪障(ざいしょう)を滅するとされる。ことにこの真言を誦(じゅ)して土砂を[[かじ|加持]]し、それを死屍に散ずれば、罪障を除き西方[[ごくらく|極楽]]国に[[おうじょう|往生]]せしめる、とされる。
 
 「不空大灌頂光真言(ふくうだいかんじょうこうしんごん)」、略して「光言(こうごん)」ともいう。[[しんごんしゅう|真言宗]]で最も重要視される[[しんごん|真言]]で、[[ぼだいるし|菩提流志]]訳の『不空羂索神変(ふくうけんじゃくじんべん)真言経』、[[ふくう|不空]]訳の『不空羂索毘盧遮那仏大灌頂(びるしゃなぶつだいかんじょう)光真言』などを典拠とし、無量の福徳があり、二、三あるいは七遍を誦(じゅ)すればよく一切の_罪障(ざいしょう)を滅するとされる。ことにこの真言を誦(じゅ)して土砂を[[かじ|加持]]し、それを死屍に散ずれば、罪障を除き西方[[ごくらく|極楽]]国に[[おうじょう|往生]]せしめる、とされる。

2024年10月13日 (日) 12:43時点における版

光明真言

 「オンアボキャベイロシャノウマカボダラマニハンドマジンバラハラバリタヤウン」
 「oṃ amogha vairocana mahāmudra maṇipadma jvāla(M) pravartaya hūṃ」サンスクリット原文

 これは中尊毘盧遮那(vairocana 大日如来)とそれを囲む四仏、すなわち北方・不空成就(ふくうじょうじゅ)如来(amogha=amoghasiddhi 不空)、東方・阿閦如来(mahāmudra 大印)、南方・宝生(ほうしょう)如来(maṇi 摩尼=宝族)、西方・阿弥陀如来(padma 蓮華族)の総体としての法身大日如来への呼びかけと解しうる。あるいはこれをさらにタントラ風に解釈して
「オーム、不空なる者よ、ヴァイローチャナよ、大印を擁する者よ、摩尼と蓮華の結合状態にある者よ、光焔を放て、フーム」という意味にとることも充分に可能である.

 「不空大灌頂光真言(ふくうだいかんじょうこうしんごん)」、略して「光言(こうごん)」ともいう。真言宗で最も重要視される真言で、菩提流志訳の『不空羂索神変(ふくうけんじゃくじんべん)真言経』、不空訳の『不空羂索毘盧遮那仏大灌頂(びるしゃなぶつだいかんじょう)光真言』などを典拠とし、無量の福徳があり、二、三あるいは七遍を誦(じゅ)すればよく一切の_罪障(ざいしょう)を滅するとされる。ことにこの真言を誦(じゅ)して土砂を加持し、それを死屍に散ずれば、罪障を除き西方極楽国に往生せしめる、とされる。