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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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(加行位)
 
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 努力すること。[[しゅぎょう|修行]]。ある事を達成するための[[ほうべん|方便]]・手段として行なう準備的な修行をいう。また方便ともいう。[[くよう|功用]]を加えて行ずるという意味で、正行に対する予備行をいう。
 
 努力すること。[[しゅぎょう|修行]]。ある事を達成するための[[ほうべん|方便]]・手段として行なう準備的な修行をいう。また方便ともいう。[[くよう|功用]]を加えて行ずるという意味で、正行に対する予備行をいう。
  
 [[みっきょう|密教]]では[[かんちょう|灌頂]]・[[じゅかい|授戒]]・[[でんじゅ|伝授]]などを受ける前に、特定の前行を修することをいい、[[しどけぎょう|四度加行]]は[[でんぽうかんちょう|伝法灌頂]]の正行に対する前行であって、十八道・金剛界・胎蔵界・[[ごま|護摩]]の四法を伝授することをいい、真言行者の[[かいてい|階梯]]の初歩として現在でも重要視されるが、その中にも順次に加行・正行の別がある。加行得とは種々の努力をもって修行することによって得たもので、先天的に具えている生得に対する。これによってなされた善を加行善という。加行道とは、修行者がニルヴァーナに至るまでの四道のうち、第一道で、[[かいじょうえ|戒定慧]]を行ずる位をいう。<br>
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 [[みっきょう|密教]]では[[かんじょう|灌頂]]・[[じゅかい|授戒]]・[[でんじゅ|伝授]]などを受ける前に、特定の前行を修することをいい、[[しどけぎょう|四度加行]]は[[でんぽうかんちょう|伝法灌頂]]の正行に対する前行であって、十八道・金剛界・胎蔵界・[[ごま|護摩]]の四法を伝授することをいい、真言行者の[[かいてい|階梯]]の初歩として現在でも重要視されるが、その中にも順次に加行・正行の別がある。加行得とは種々の努力をもって修行することによって得たもので、先天的に具えている生得に対する。これによってなされた善を加行善という。加行道とは、修行者がニルヴァーナに至るまでの四道のうち、第一道で、[[かいじょうえ|戒定慧]]を行ずる位をいう。<br>
 
 [[ぜんしゅう|禅宗]]・[[じょうどしゅう|浄土宗]]などでは[[ふほう|付法]]・[[じゅかい|受戒]]の際に、その前段階として行なわれる修行をいう。
 
 [[ぜんしゅう|禅宗]]・[[じょうどしゅう|浄土宗]]などでは[[ふほう|付法]]・[[じゅかい|受戒]]の際に、その前段階として行なわれる修行をいう。

2018年4月16日 (月) 05:30時点における最新版

加行位

prayoga ; prayogika (S)

 行為をなす準備。準備的な行為。準備段階の努力。たとえば、打つことは相手の死に対する準備の行ないである。
 努力すること。修行。ある事を達成するための方便・手段として行なう準備的な修行をいう。また方便ともいう。功用を加えて行ずるという意味で、正行に対する予備行をいう。

 密教では灌頂授戒伝授などを受ける前に、特定の前行を修することをいい、四度加行伝法灌頂の正行に対する前行であって、十八道・金剛界・胎蔵界・護摩の四法を伝授することをいい、真言行者の階梯の初歩として現在でも重要視されるが、その中にも順次に加行・正行の別がある。加行得とは種々の努力をもって修行することによって得たもので、先天的に具えている生得に対する。これによってなされた善を加行善という。加行道とは、修行者がニルヴァーナに至るまでの四道のうち、第一道で、戒定慧を行ずる位をいう。
 禅宗浄土宗などでは付法受戒の際に、その前段階として行なわれる修行をいう。