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インドラは、[[リグ・ヴェーダ]]の神々の中でもっとも崇敬を集めた神で、武勇神・英雄神の性格をもっており、本来の起源は雷神とされる。<br> | インドラは、[[リグ・ヴェーダ]]の神々の中でもっとも崇敬を集めた神で、武勇神・英雄神の性格をもっており、本来の起源は雷神とされる。<br> | ||
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また、十二天の筆頭で、東方を守護する。<br> | また、十二天の筆頭で、東方を守護する。<br> | ||
梵天と合わせて「釈梵」と呼ばれ、図像でも梵天・帝釈天を一対にしたものが多い。 | 梵天と合わせて「釈梵」と呼ばれ、図像でも梵天・帝釈天を一対にしたものが多い。 |
2023年8月1日 (火) 08:25時点における版
帝釈天
仏教を守護する神の名である。インド神話の神「インドラ」(Indra, 因陀羅)がその起源とされる。別名を「シャクラ」(Śakra, 釈迦羅)
帝釈の「帝」はインドラの漢訳。「釈」はシャクラの音写の省略である。具名は「釈迦提桓因陀羅」(Śkra devānām indra, 諸天の中の王)と音写し、略して「釈提桓因」とする。
インドラは、リグ・ヴェーダの神々の中でもっとも崇敬を集めた神で、武勇神・英雄神の性格をもっており、本来の起源は雷神とされる。
地居天(じごてん)の主で、「天帝」とも言い、須弥山(Sumeru)頂上の忉利天(とうりてん)の善見城に住し、四天王を配下としている。
また、十二天の筆頭で、東方を守護する。
梵天と合わせて「釈梵」と呼ばれ、図像でも梵天・帝釈天を一対にしたものが多い。
仏教には、梵天とともに初期から取り入れられて、護法の善神とされ、仏陀説法の会座にもしばしば名を列ねている。
図像では、東大寺法華堂、唐招提寺、東寺にある国宝の像が有名である。