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2010年3月30日 (火) 11:04時点における版
楞伽経
laGkaavataara-suutra (sanskrit)
大乗経典の一つ。
仏陀がランカー島(スリランカ)に降下して説いた経ということで、正式には「入楞伽」という題名がつけられた。
唯心の理から一切が空、不生で幻の如しと説いており、また唯識の教理体系を採り入れて、三性説や八識説などを説いている。とくに識の根元としての阿頼耶識を、衆生のもつ成仏の能力をあらわす如来蔵と同一視した点に特色がある。如来蔵と阿頼耶識の統合をはかっている点から、成立は5世紀ごろと考えられる。
漢訳は3種あるが、最も影響力の強かったのは宋訳の4巻本である。
菩提達摩が伝持したという話が有名である。
経中の「一字不説」の語が禅宗の教外別伝・不立文字の典拠となる。
「大悲闡提(だいひせんだい)」(大悲をもって衆生を永久に済度し続けるため、自らは涅槃に入らない菩薩)が説かれており、単に成仏を目的としない菩薩の存在によって、衆生の救済が願われていることを説明している。
インド後期の大乗仏教思想を代表する経典。
仏教諸学派の学説がいかに宗教的経験と結びついているかを示した。
如来蔵とアーラヤ識の思想を結合し、「大乗起信論」の先駆をなす。