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さんげだつもん

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

2022年2月15日 (火) 11:07時点におけるマイコン坊主 (トーク | 投稿記録)による版 (三解脱門)

三解脱門

 悟りに至る三つの門戸のこと。無相無願の三つの三昧をいう。これから「三三昧」とも言う。

  1. 空三昧とは、すべて存在、あるいは存在現象は空であると観ずること
  2. 無相三昧とは、空であるゆえ種々相はない、差別の相がないと観ずること
  3. 無願三昧とは、無相なるゆえ願求すべき欲望の対象でないと観ずること


問うて曰く、三解脱門に入らば、則ち涅槃に到る。今、云何が空・無相・無作を以て、能く声聞辟支仏地を過ぐるや。答えて曰く、方便力無きが故に、三解脱門に入りて、直に涅槃を取るなり。若し方便力有れば、三解脱門に住して涅槃を見るも、慈悲心を以ての故に、能く心を転じて還起す。(後略)    〔大智度論巻36 T25-323a〕

 なお、三三昧は有漏煩悩がある状態)のものと、無漏(煩悩を断じる智慧を発得する状態)のものとがあるが、解脱門(解脱にいたる門戸)というときは、後者の無漏の三三昧をいう。