まよい
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迷い
ものごとの真実が分からずに、誤った考えに執着すること。悟りに対する語。
いつわりのすがたにとらわれて、それこそが真実であると思いこむことを、絶えず繰り返している状態。心が迷い動揺しているために、自分の望んでいることとは別の考えや言動をしている状態。「迷妄」「迷惑」ともいう。
迷いは心の状態によるから、欲や煩悩と同義語的に使われる場合が多い。このように迷いの境地を「迷界(めいかい)」といい、欲界・色界(しきかい)・無色界(むしきかい)の三界を指す。
迷界を「迷境(めいきょう)」ともいうが、特に外の事物に迷って五欲を起こすことをいう。縁起の理法に迷った心を「迷心(めいしん)」といい、無明こそ迷いの根本とする。
また、凡夫の心の思いそのものを指し、凡夫は情に流され、どんな思慮分別でも真実でないので「迷情(めいじょう)」という。
なお、大乗仏教の中では、迷いも悟りもともに無自性であって、本来同一のものであり、迷いとか悟りとか二つに分けてとらわれる必要がないと強調された。それを「迷悟一如(めいごいちにょ)」「迷悟一体」「迷悟不二(ふに)」などという。