仏教において、もろもろの存在の(=一切法、諸法)のありかたを整理したもの。説一切有部の説を世親が『倶舎論』にまとめたもの。
五位とは色(物質)・心・心所(心の作用)・心不相応行(心と結びつかないものの意味で、つまり他の四以外のもの)・無為(悟りの世界)のことで、一切を五種の領域に大別した。これをさらに分類して、色法11、心法1、心所法46、不相応行法14、無為法3の計75法が立てられる。また、心所法はさらに6に分類され、大地法10、大善地法10、大煩悩地法6、大不善地法2、小煩悩地法10、不定法8とする。