さんね
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
三会
「さんえ」とも読む。
龍華(りゅうげ)三会
衆生済度のための3回の大法会、特に竜華三会として知られる。
竜華三会とは、当来仏の弥勒菩薩が、56億7千万年の後、兜率天より地上に降りて、華林園中の竜華樹のもとで3回の法会を開き、数多くの人々を救うことをいう。
この時を、竜華三会の時、竜華会の朝、竜華下生の暁などという。わが国でも、阿弥陀信仰が盛んになる前は、この当来仏信仰が広く信じられていた。
南都三会
- 興福寺の維摩会(ゆいまえ)
- 宮中大極殿の御斎会(ごさいえ)
- 一説に興福寺の法華会(ほっけえ)
- 薬師寺の最勝会(さいしょうえ)
この3つを「南京(なんきょう)三会」「南都三会」という。
天台三会
- 円宗寺の法華会・最勝会
- 法勝寺の大乗会(だいじょうえ)
この2ヶ寺3つの法会を天台三大法会といい、南都三会と比して「北京(ほっきょう)三会」ともいう。
三衣
比丘が個人所有を許された
の3種の衣(三衣)のことをいう。
三衣一鉢
「さんねいっぱつ」と読む。
上記の三衣と、托鉢の際に布施(食物)を受ける1個の鉢(pātra,応量器・鉢盂(はつう))とをあわせて、三衣一鉢と呼ぶ。
出家修行僧は俗世間の欲望を断って、簡素な生活を送ることを原則としたから、私的所有物はこれらに「坐具(ざぐ)」と「水漉し器」を加えた「六物(ろくもつ)」に限られていた。
後に、弟子が師の教えを受け継ぐことを「衣鉢(えはつ)を継ぐ」というのは、このことから発った言葉である。
三慧
śrutamayī prajñā, cintamayī prajñā, bhāśvanāmayī prajñā
教えを聞いて得る智慧、これを思考して得る智慧、修行して得る智慧。聞思修の三慧という。