みろく

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弥勒菩薩

マイトレーヤ、Maitreya (S)は仏教菩薩の一人である。慈氏、慈尊などとも言う。

 釈迦が滅した56億7千万年(57億6千万年の説あり)の未来に姿をあらわす為に、現在は、兜卒天で修行していると信じられている。このため、中国・朝鮮半島・日本において、弥勒菩薩の兜率天に往生しようと願う信仰が流行した。
 『観弥勒菩薩上生兜率天経』、『弥勒下生経』、『弥勒大成仏経』の3本で弥勒三部経と呼ぶことがある。
 また、浄土系の『無量寿経』には、阿弥陀仏の本願を後世の苦悩の衆生に説き聞かせるようにと、釈尊から弥勒菩薩に付属されている。

ミトラ教の影響

 弥勒菩薩はミトラ教のミトラが、仏教に取り込まれた結果だとも言われる。ミトラ教はアーリア人の民族宗教から出来た宗教で、ミトラ教マズダー派が独立したマズダー教(ゾロアスター教)は、イスラム教以前のアラブ一帯で信仰されていた。ミトラ教はゾロアスター教を始め、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にも影響を与えている。
仏教の中に未来仏としての弥勒菩薩が登場するのは、かなり早く、すでに阿含経 に記述が見える。

 ちなみに、ミトラはサンスクリットでは友人の意味で、ヒンドゥ語ではミトロとなる。これは、弥勒が一般人に対する慈愛の深い仏とされていることの起源であると考えられている。

布袋

 布袋和尚は日本では七福神の一人として知られているが、中国では、弥勒菩薩の生まれ変わりと考えられている。

仏像

 京都の広隆寺の弥勒菩薩像は特によく知られており。国宝に指定されてもいる。


弥勒菩薩

マイトレーヤナータ、Maitreyanātha (S)

 300年前後に、インドの瑜伽行唯識学派の論師として唯識説を説く開祖の一人とされているが、実在の人物であるかどうか疑問視する説もある。後世の伝説によって、上記の未来仏としての弥勒菩薩と同一視された。
 著作に『瑜伽師地論』、『大乗荘厳経論』、『中弁分別論』、『現観荘厳論』、『法法性弁別論』などがある。
 チベットでは、『瑜伽師地論』無着菩薩造となっており、『究竟一乗宝性論』が弥勒菩薩造となっているが、漢訳では堅慧造としている。