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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

(世間)
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loka लोक (skt.) 路迦
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<big>loka-dhātu लोकधातु</big> (S) ;<big>saṃsāra संसार</big> (S)
  
「世」は、遷流の意味であって、過去現在未来と時が遷り行くことを言う。
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 「世」は、遷流の意味であって、過去現在未来と時が遷り行くことを言う。<br>
「界」とは、東西南北の界畔を具えていることを言う。
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 「界」とは、中国では方位、空間を示す。<br>
即ち、有情の[[えじ|依止]]する国土のことである。
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 即ち、有情の[[えじ|依止]]する国土のことである。
  
 
===世間===
 
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また、この世界を[[せけん|世間]]と呼ぶこともある。<br>
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 また、この世界を[[せけん|世間]]と呼ぶこともある。<br>
「間(けん)」は、間隔の意味であるので、「界」と同義である。
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 「間(けん)」は、間隔の意味であるので、「界」と同義である。
  
こういうことで、この「世界」と「世間」の2つともに[[うじょう|有情]]と[[こくど|国土]]に通用するが、厳密に言えば「国土」に言う。
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 こういうことで、この「世界」と「世間」の2つともに[[うじょう|有情]]と[[こくど|国土]]に通用するが、厳密に言えば「国土」に言う。
  
:世とは遷流となす。界とは方位となす。汝、今まさに知るべし。東西南北、東南西北、上下が界となり、過去未来現在が世となる。     〔楞伽経4〕
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 世とは遷流となす。界とは方位となす。汝、今まさに知るべし。東西南北、東南西北、上下が界となり、過去未来現在が世となる。     〔[[りょうがきょう|楞伽経]]4〕
  
:間はこれ、界と名は異なるが義は同じ。間はこれ隔別・間差であり、界はこれ界畔・[[ぶんざい|分斉]]である。     〔名義集3〕
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 間はこれ、界と名は異なるが義は同じ。間はこれ隔別・間差であり、界はこれ界畔・[[ぶんざい|分斉]]である。     〔[[みょうぎしゅう|名義集]]3〕

2024年7月22日 (月) 08:35時点における最新版

世界

loka-dhātu लोकधातु (S) ;saṃsāra संसार (S)

 「世」は、遷流の意味であって、過去現在未来と時が遷り行くことを言う。
 「界」とは、中国では方位、空間を示す。
 即ち、有情の依止する国土のことである。

世間

 また、この世界を世間と呼ぶこともある。
 「間(けん)」は、間隔の意味であるので、「界」と同義である。

 こういうことで、この「世界」と「世間」の2つともに有情国土に通用するが、厳密に言えば「国土」に言う。

 世とは遷流となす。界とは方位となす。汝、今まさに知るべし。東西南北、東南西北、上下が界となり、過去未来現在が世となる。     〔楞伽経4〕
 間はこれ、界と名は異なるが義は同じ。間はこれ隔別・間差であり、界はこれ界畔・分斉である。     〔名義集3〕