操作

みょうしき

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

2014年3月5日 (水) 16:47時点におけるマイコン坊主 (トーク | 投稿記録)による版 (名色)

名色

naama=ruupa

 名(naaman)と色(ruupa)。「名」は心的・精神的なものであり、「色」は物質的なものであるから、「名色」はそれらの集まり、もしくは複合体のことである。元々、古代のウパニシャッド哲学で、現象世界の名称(naaman)と形態(ruupa)、つまり概念とそれに対応する存在の意味に用いられていた。

 これが仏教に入って、「名」と「色」でそれぞれ個人存在の精神的な面と物質的な面を表し、「名色」とはそのような心的・物的な諸要素より成る個体的存在のこととされた。この場合の名色は、ほぼ五蘊に等しいものと考えられ、論書などでもの四蘊を「名」、色蘊を「色」に配当して説明それている。
 また、認識論的な観点から、外界の事物・存在も含めたすべての心的・物的な集まりを対象世界として、これを名色と呼ぶこともあり、この場合は六境に相応すると考えられる。

十二因縁の中の名色

 (認識)と相互依存的な関係にあるものとして、名色は対象世界を表している。

 縁起説を胎生学的に解釈する際は、胎児の成長過程の、感覚器官の未発達な段階を指す。